ローマに初の女性市長=EU批判派台頭、首相に打撃―伊

 【パリ時事】イタリアの首都ローマで19日、市長選の決選投票が行われ、現地からの報道が伝えた開票率80%時点の開票結果によると、新興政党「五つ星運動」所属で弁護士出身のビルジニア・ラッジ氏(37)が67%の票を獲得し、初の女性市長となることが確実となった。

〔写真特集〕世界の女性政治家~美しすぎるのは?~

 

 ローマではレンツィ首相率いる中道左派の国政与党・民主党系の市長が昨秋に汚職疑惑で辞任するなど、政治の腐敗に対して市民の怒りが強まっていた。ラッジ氏は「私は全ローマ市民にとっての市長となり、市政に正当性と透明性を取り戻す」と宣言した。

 五つ星運動は欧州連合(EU)が課す厳しい緊縮財政に反発し、EUに対して批判的な態度を取っている。EU離脱の是非を問う英国民投票が23日に迫る中、欧州の反EU派が一段と勢いづくことも考えられる。

 民主党は今回のローマ市長選でも候補者を擁立したが、落選した。首都での敗北は、これまで高い人気を誇ってきたレンツィ首相にとって痛手となった。 

0コメント

  • 1000 / 1000